第4話「危機回避」
いつも通りの流れで
スケッチブックに行き先をキュッキュ。
トイレ前で注目を集める中、
トラックのおじさんが笑顔で顔を覗かせる。
「どこまで行くの?」
ここで一技。
「ここ(目的地)へ行きたいんです‼︎」
…とはすぐには言わずに(笑)、
「あ、ちなみに……
こっちの方向へ行きたいんですが、
この道で合ってますかね〜〜?」と
地図をなぞりながら、
笑顔で余裕を醸し出しつつ、相談。(どんな強がり)
あってることがわかると、
「私はそっちの方には行かないんだよね〜」
「あらそうですか〜それは残念です〜〜」
と、近所のおばさまのように穏やかなやりとりをする。
そして、
「そのためにとりあえず【赤塚PA】行こうかなと思ってるんです〜〜」
と言ったところ、
「ん?? そこは今工事中で狭くなってるよ!」
「え?ほんとですか?!(てかマップではここのPAって大きくなかったっけ…?)」
「ここは、使える場所がかなり小さくなってて、トイレ休憩くらいしか出来ないところだからやめときな!」
「…よし、じゃあ乗せてあげるよ!」
という流れで、
「こっちからでも行けるから。」
と行き先のルートを変えて下さり、規模の大きい【刈谷PA】まで乗せてもらえることとなった!(拍手)
( 強がってみたり、余裕醸し出してみたり…
騙されないようにって注意してる結果、
まじで心優しい方に助けてもらっている。)
陳謝。
おじさまの名前はゴローさん。
後呂(うしろ)と書いてゴローと言っていた。
元奥さん・3人の息子さん、
可愛い女の子のお孫さんの話、一族の話、
金型のお仕事をしている話、
ギャンブルが好きな話、
人生観、政治など…熱く語ってくださった。
途中、安倍さんに対してブチギレていたけど(笑)
何かに対して熱く語れるとか、
それだけ何かを大切に思う気持ちがあることとか、
…いいなぁって思いながら聞いてた。
ふと、
「ホラ見てみな!あれが赤塚PAだよ!」
と言われ横を見ると…
「え?(爆)」
目を疑った…
自家用車3台、トラック2台くらいしか止まってない。
むしろそれくらいのスペースしかない。笑
陸の孤島。高速道路の孤島というか…
こんなところに降りてヒッチハイクなんかしたら
完全詰んでいただろう。
「うわぁ、、…………(硬直)」
話は聞いてみるもんだ。
何があるか分からない。
最新の地図より、
目の前のトラックのおじさまに聞く方が、
最新情報に決まっている。
【道に迷ったらトラックのおじさんに聞く!!!】
これが一番!!
どんどんコツを掴んでいるのがわかる自分が好き。爆
さて、
ゴローさんが日本ダービー(競馬)で大金を当てた話を
最後に聞いていたからか、
「これで美味しいもの食べなさい」と、
五千円を頂戴。(手が震える)
恐縮ながらお言葉に甘えて、
私は初めてヒッチハイクでゆっくりと休憩し、
ご当地ならではのご飯を戴くことができた。
あぁ、名古屋の名物、味噌カツ!!(拍手)
香りが良くて、味噌が甘くて、心に噛み締めて食べました。
ゴローさん、どうもありがとうございました!!
(トラックの方に写真を頼んで
嫌な顔をさせてしまうのが悪いので、
写真はお願いしないことにした。)
つづく。