トミーの語らい。

忘れたくない感動と喜びがありました。関わった全ての方に感謝とリスペクトを。

第3話「運ちゃんの優しさ」

 

▷ 10時 日本坂PA

 

着いてからは、まず一番にトイレ。(笑)

次に、出入りの多いトイレの前のベンチで、

地図とスケッチブックを広げて行き先を書く。

 

その時にわざと、

「キュッ キューーッ キュキュッ!」

マッキーで音を立てて書き、

自分の存在を目立たせる(笑)

 

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「あの子ヒッチハイクやってる…(小声)」

 

こっちに振り向いてもらえるので、

それだけでヒッチハイカーは嬉しい。(ドM)

 

次に、

全体の規模、車の種類、外の人・車の流れ、

中の人の様子をチェックして回る。

 

そこにポツリと置いてあった

ご当地スタンプを試しにノートにペタり。

 

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(完全かすれてるあたり、自身の余裕がまだ少ない。笑)

 

駒門同様に規模が小さいので

ここも【声かけスタイル】で行く。

 

うろうろ。

 

チラチラ。

 

うろうろ…

 

( 既に何回も断られてるが、

乗せてもらうことに必死なので

一つ一つどうフラれたかは覚えてない。笑)

 

ひたすら様子を伺い、

うろうろうろうろしてると、

 

車から、小柄で腰の丸い

ご高齢のおじいちゃんが出てきた。

こっちを見ているので (もしや?) と思ったら、

 

ヒッチハイクかい?吉田まで行くから、

それでよかったら中にいるばぁさんに聞いてみぃ。」

 

それだけ言うと、

トイレにすぐ入って行ってしまった…

 

(おじいちゃん!乗せてくれるんですか!)

 

と喜びを抑えあわてて地図を広げると、

SA・PAまたがず

すぐに下道に降りるやつだと気付く…

 

今回のヒッチハイクは高速道路縛り。

 

しかし、おばあちゃんに一言断りたいにも、

隣の車がドアを大きく開けていて近づけない。

 

もじもじしていると今度はそこへ、

ヒッチハイク?どこに行きたいの?」

とトラックのお兄さんが声をかけてくれた。

 

またもやあわてて行き先を告げると、

「狭いし汚いけど、

それでも良かったら乗せるよ。こっち。」

と、アッサリ快諾してもらう。

 

お兄さんは歩き出していて、

( おじいちゃん、声かけてくれたのに

何も言えずにごめんね!!…

おばあちゃんも、状況わかってるか

わからないけどごめんね!!爆 )

心の中で深く、謝罪。

 

後ろめたさを感じながらも、

トラックへ向かうお兄さんの背中を

駆け足で追った………。

 

 

 

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実は、正直なところ驚いた。

 

 

ベテランヒッチハイカーの友達から、

「トラックの人は、

声かけてくることはまずないけれど、

直接 声を掛けに行ったら必ず乗せてくれるよ

と聞いていた。

 

できれば自家用車…

本当に先に進めなさそうだったら、

最終手段で…くらいに考えていたから。

 

( なんて優しいの……!!!)

と、静かに感動。

 

 

ちなみに

私の兄はトラックの運ちゃんで、

東京⇄大阪の長距離移動をしていた。

 

トラック乗りの人は一見冷つんとして見えるけど、

兄を見ていて、とても情に熱いことを知っていた。

なのでトラックの男性一人に乗せてもらうのには

とびきりの不安はなかった。(万が一は別)

 

 

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さて、

乗せてくれたお兄さんのトラックは、

超、超、大型だった (笑)

 

まず荷物を、

身長の高さほどの助手席に背伸びで乗せる。

サイドの手すりをしっかりと掴み、

ぐっっと、2段のぼる。

体制を直して前を向いてみると

「………め、目線が 高い (笑)」

 

超超大型トラックは、重量もあってかゆっくりと発進。

その高さとトラックのサイズからすると、

高速道路がちっぽけに見えるほどだった。

(高速道路を見下ろすことって初めてだ…)

 

お兄さんと少し話すと、

たまたま、日本坂PAにトイレ休憩で降りた。

とのことだった。

 

そして

【本当は、ひとつ手前の日本平PAに入ろうとしたところ、PA入り口付近で、走行場所の悪い車がいて入れなかったため、一つ先の日本坂PAに降りた。】

更には、

急に遠いところへ荷物運びに行くよう

言われることがあるようで、

【今回はたまたま特別ルート。】

だったとのこと……

 

ここでまた、はたと気付く。

 

この旅は、奇跡に奇跡が重なって進んでるんだ。

奇跡!ラッキー!の、レベルではなく

 

【 奇跡 × 奇跡 = 必然‼︎ 】

 

と思うほどだった…

だってもうすでに何回奇跡あった?!爆

(実は、最寄駅の始発の電車時刻を間違えてて、一発目から乗り損なうところだった。)

 

誰一人として欠けてはいけなかったし、

絶対に時間がズレてはいけなかった。

 

てことは…

【タイミングが、一番重要なのか!!!】

 

 ………と、一人考察していた。

 

 

そして、

火力発電のパーツを運んでいること。

超大型トラックのため、ほぼ自動運転だということ。

仕事中に、他のトラック乗りと通話して

情報共有すること。

(トラック乗りの人はチームワークが大切なんだと知る)

トラックの種類。(ハコトラ教わった)

家族の話、お嬢様2人が活発な話…

 

「白と緑ナンバーがあるけど、乗せてもらうなら白ナンバーにしな。個人でやってるから、縛りがきつくないから、乗せてもらいやすい。」

あと

「中が見えないような黒いワンボックスには乗るな」

と…

ヒッチハイクにおいてアドバイスまで貰った。

 

本当にみんな私の身を心配してくれるのだから、

(日本てなんて安全なんだろう。)

としみじみ思った。

 

静岡出身のなまり(だもんで〜が印象的)と、

飾らずに淡々と話をしてくれるその優しさ。

穏やかな時間に浸りながら、

 

遠州豊田PAに到着。

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写真はNGだったが、

握手、達磨にメッセージを貰い、

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お兄さんとお別れしたのだった…

 

冷静でありながら情に熱い素敵な方。

お兄さん、ありがとうございました…!!

 

いつも、このお別れする瞬間に、

心が一杯に満たされていることに気付く。

サイコーに幸せだ。

 

 

つづく。